
小島お掃除商会です。
今回はキッチンのガス台のバーナーの中央に取り付けられているバーナーキャップのお話です。
キッチンバーナーキャップ

こちらバーナーキャップです。

拾い画像ですがこれをガス台のバーナー部分に被せて取り付けて平べったい薄い均一な炎の形に火の出方を調節するわけですね。
上側表面部分の平たいカバーと下部の白色の金属部分の二つのパーツから成り立っております。
洗浄時はこれを丸ごと苛性ソーダにつけ置きをしますが下部の金属からは化学反応で泡が立ってきますので原材料はアルミが主だと思います。
あまり高温で濃度の高い苛性ソーダに長時間つけ置きしますと下部金属が溶けて破損してしまう恐れがありますのでこれを洗浄する時は一度五徳等の洗浄で使用して常温まで水温が下がった廃液に漬け込みで十分です。
またパッドで仕上げ洗浄の際は二つのパーツは金属のC型リングでつながっておりまして二つの接続箇所が破損しませんように上部なら上部だけを、下部なら下部だけを手でつかんで洗浄をします。
キッチンガス台・バーナー部分

こちらはバーナーキャップを取り付けるガス台本体です。

こちらは10年位前の現場の写真です。
ガス台中央の棒は温度計です。
本体内部にこれとつながった配線に電気が通って電磁石になってガスの噴出口を開けたりふさいだりする仕組みです。
構造はモーター内部と似ていますね。
温度センサーが本体内部と外側に2か所あって二つのセンサーの温度差をマイコンが検知してガス口の開け閉めが行われる仕組みです(それぞれの温度差が大きいと口が開く、温度差が無いと口が閉じます。ですのでスイッチの締め忘れだったり天ぷらとかの料理時の温度が上がりすぎで周囲の温度差が無くなるとかの両方でガスが自動的に閉じるような仕組みです。電池切れには要注意ですよ)。
バーナーキャップ洗浄での失敗エピソード

キッチンガス台・バーナー部分・ビフォー写真

バーナーキャップではありませんがイメージ画像として本体のビフォー写真です。
まったく関係無くは無いのですが設置されているキッチンガス台の環境や使用状況において水分や湿気が多く内部に落ちてしまいますとバーナーキャップ側とバーナー本体の取り付け部分の双方が腐食をした状態で密着してしまって一体化したような状態になる事が有ります。
キッチンガス台・バーナー部分・アフター写真

まったく今回の話と関係ないビフォーアフター写真ですが腐食した状態でもドライバーやカワスキを使用して何とか取り外すことは可能です。
しかしながらそこに落とし穴があるのですが先般の現場で取り外して洗浄したバーナーキャップを表面の腐食のせいで今度は元と同じように取り付けられないという場面に遭遇してしまいました。
30分ほど格闘しましてぱっと見はほぼ元通りに取り付けられましたと苦渋の思いでリフォーム会社様には報告、で無事終われればよかったのですが後日お客様の入居時にやはりガスの炎が正常な形で出ないというクレームが発生。
差し当たってバーナーキャップは新品を取り寄せて交換で様子を見るという状況です(2022年秋ごろの現場です)
良かれと思って無理をして取り外したものの最終的にお客様に迷惑をかける結果になってしまいまして心より反省申し上げます。
最終的に私の甘い判断のせいでバーナーキャップの交換ができなくてキッチン本体を新規にせざるを得ない状況もあり得ます。
バーナー部分の清掃はこのようにバーナーキャップが取り外せても今度は元通りに取り付けられない、という状況が発生しうるという貴重な教訓を得る機会になりました。
少しくらい技術があるからと天狗にならずに原状回復の現場においては余計な破損やトラブルを起こさずに確実に安全に現場をクローズするという事はお部屋をきれいに仕上げることと同じ位大事なことだと学びました。
温度計の棒も機械部分なのでこの頃はあまりシビアに汚れの除去を追求しすぎないようにしてみた感じは差し当たって問題無くきれいになっている事と故障の原因を作らない事の両方に配慮をして作業に取り組んでおります。
キッチンガス台バーナー部分はお掃除においてこのように意外な難問であり関門で要注意の箇所なわけです。

最後までお読み下さりまして誠にありがとうございました。
ビフォーアフター写真をこちらに多数掲載しておりますので是非ご覧下さい!

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